在宅ワークがはかどる！心地よいワークチェアの選び方と快適な配置術

目次

１． 長時間でも疲れにくいワークチェアの条件

２．ワークスペースの配置で集中力を高める方法

３．気分転換を助けるインテリア・小物の工夫

４．よくあるワークチェア選びの失敗と回避法

５．まとめ

１． 長時間でも疲れにくいワークチェアの条件

在宅ワークにおいて、1日に何時間も座り続けることは珍しくありません。そのため、快適なワークチェアの選び方は、生産性や健康に直結する重要なポイントです。以下に、疲れにくい椅子の条件を項目ごとに整理してご紹介します。

● 座面の高さ：太ももが床と平行になる高さを

理想的な座面の高さは、椅子に深く座ったときに太ももが床と平行になり、足裏がしっかり床につく状態です。高さが合っていないと、脚の血流が悪くなり、むくみや疲労の原因になります。高さ調整が可能な椅子を選ぶのがおすすめです。

● 背もたれの形状：自然なS字カーブを支える

背もたれは、背骨の自然なS字カーブを支える設計であることが重要です。特に腰まわり（ランバーサポート）のフィット感が高い椅子は、長時間の作業でも腰に負担がかかりにくくなります。

● クッション性：沈みすぎず、程よい反発力があるものを

座面のクッションが柔らかすぎると体が沈み込み、姿勢が崩れやすくなります。一方で硬すぎると疲れやすくなります。適度な反発力があり、長時間座っても姿勢を保てる素材が理想的です。

● アームレスト：肩や首への負担を軽減

アームレストがあると、作業の合間に肘を休ませることができ、肩の緊張を緩和できます。高さや幅が調整可能なタイプであれば、自分の体型や作業スタイルによりフィットさせられます。

● キャスターの有無：動きやすさと安定性のバランス

床にキャスターがあるとスムーズに移動できる一方、安定性を重視するならキャスターなしの固定型も選択肢になります。作業スタイルや床材との相性を考慮して選ぶと良いでしょう。

快適性を高めるためには、「身体に合っていること」が最も大切です。見た目のデザインだけで選ぶのではなく、実際の使用感を重視して、自分にとって“疲れにくい椅子”を見つけましょう。

２．ワークスペースの配置で集中力を高める方法

ワークチェア自体の性能だけでなく、それを「どこに、どのように置くか」も、集中力や快適性に大きく影響します。家具の配置は、作業効率だけでなく、心理的な落ち着きや視線の抜け感にも関わる重要な要素です。ここでは、在宅ワークに適した空間配置のポイントをご紹介します。

● 自然光の取り入れ方：窓の横か背後がベスト

作業中に画面がまぶしくなるのを避けるため、窓を正面にするのは控えめに。自然光をうまく取り入れたい場合は、窓の横や斜め後ろにデスクとチェアを配置するのが理想的です。明るさを保ちながら、集中を妨げる眩しさを防ぐことができます。

● 視線の先を整える：散らかりが集中力を阻害する

目線の先に収納棚や壁があると、余計な視覚情報が少なく、集中しやすくなります。逆に、背景に洗濯物や私物が見えると、無意識に気が散ってしまうことも。簡単なパーテーションや観葉植物などで視界を整えるのも効果的です。

● 動線を確保：椅子の後ろに最低80cmのスペースを

椅子の背後には、スムーズに立ち座りできる動線として、最低でも約80cmの空間を確保しましょう。物理的な余裕は心理的なゆとりにもつながり、長時間の作業においてもストレスを感じにくくなります。

● デスクとの高さバランス：肘が自然に机に乗る高さに

チェアとデスクの高さが合っていないと、腕や肩に無理な負担がかかります。理想は、椅子に深く腰掛けた状態で、肘が無理なくデスクに自然に乗る高さ。チェアまたはデスクどちらかの高さが調整可能なことが望ましいです。

椅子選びと同じくらい大切なのが、「椅子をどう使うか」という視点です。自分の身体に合った快適な椅子を活かすためにも、空間全体のバランスを見直すことが、集中できる在宅ワーク環境づくりの鍵になります。

４．よくあるワークチェア選びの失敗と回避法

ワークチェアを選ぶ際、「なんとなく」で決めてしまうと、実際に使い始めてから後悔することも少なくありません。以下では、在宅ワーク用の椅子選びにおいてよくある失敗と、その回避法を具体的に解説します。

● デザインだけで選んでしまう

「おしゃれだから」「部屋に合いそう」という理由だけで選ぶと、座り心地や機能性が犠牲になることがあります。特に背もたれが低い、座面が浅いなど、見た目重視の椅子は長時間の作業には不向きな場合が多いため、必ず使用時間と目的に合った設計かを確認しましょう。

● クッションが柔らかすぎて姿勢が崩れる

一見座り心地が良く感じる“ふかふか”のクッションでも、長時間座っていると体が沈み込み、正しい姿勢を保てなくなります。腰痛や肩こりの原因にもなるため、ほどよい反発力があるかどうかを座って確認することが大切です。

● デスクとの相性を考えていなかった

椅子だけを単体で選ぶと、実際のデスクとの高さが合わないというケースもよくあります。特に「肘の位置が高すぎる・低すぎる」「膝がデスクの下に入らない」といった不具合が起きると、体に余計な負担がかかります。必ず自宅のデスクの高さを測り、合う椅子かどうかを確認しましょう。

● 通気性の悪い素材を選んでしまう

レザー調の素材や通気性の低い布地は、夏場に蒸れやすく、不快感の原因に。とくにエアコンの効きにくい部屋では、通気性のあるメッシュ素材や、取り外し可能なカバーがあるタイプを選ぶと安心です。

「椅子は一度買ったら長く使うもの」だからこそ、事前に知っておくべきポイントを押さえて、自分のライフスタイルと体に合った一脚を選ぶことが大切です。失敗を避ける意識が、結果として快適な作業環境をつくります。